Art Marionettes from CZECH
チェコの劇人形作家展 

出展作家紹介

Jiri Bares

イルジー・バレシュ

1965年生れ。 現代人形劇界の最高峰と評される劇団“DRAK (ドラック・チェコ共和国)”美術工房主任。教会彫刻の修復、製作などを専門に学んだのち、子どもの頃からの憧れであったドラックの美術監督ペトル・マターセクのもとを訪ねた。世界的に著名な演出監督ヨセフ・クロフタとペトルが組んで生み出した90年代の傑作の数々に登場する人形たちは、Baresの手によって現実のものとなったのである。人形の生きざまをさえ感じさせてしまう、その鮮明で奥深いキャラクター描写とともに、ノミ跡を残す独特のタッチの木肌が感じさせる迫力や力強さは、まさに動く彫刻として見るものを圧倒する。



Antonin Muller
アントニン ミュレル

1953年生れ。人形デザインを担当するパートナーのMichaela Bartonovaとともに、現代のチェコを代表する劇人形作家の一人。プラハの“ULD人形劇場”やトルンカスタジオで人形・美術制作を担当した後、89年に独立。ベルギーの “Theater TAPTOE”、ドイツの“Theater KOBALT”、“SALZ UND PFEFFER”など、海外の劇団のための人形美術制作も多い。確かな彫りが際立たせるラインの美しさと面の重なりがつくり出す陰影の見事さにこそ、ミュレルが現代のチェコを代表する彫り手と称される所以がある。


Miroslav Trejtnar
ミロスラフ・トレイトナル

1962年生れ。日本の東京芸大にあたるチェコ国立芸術アカデミー(DAMU)の人形劇学部を卒業後、DAMUにおいてトラディショナル・パペット製作の講座を担当。現在はフリーの劇人形・舞台美術・木工アートトーイ作家として活躍中。アメリカ、ドイツ、フランス、ベルギーなど海外での仕事も多く、第2回プラハ国際玩具フェア“子どもの夢1995”では、木工玩具部門で最優秀賞に輝いた。日本では94年夏、銀座松屋にて“ART TOY / TREJTNARの世界”と題した個展を開催。その洗練された形態と色彩の美しさは、人形劇王国チェコにあっても異彩を放っている。





Nada & Dusan Sotak
ナジャ &ドゥシャン・ソターク 


チェコを代表する人形劇場のひとつ、シュペイブルとフルビーネク劇場の美術監督を務める。ソターク夫妻が制作するマリオネットは、プラハの街を歩くごく普通の人々を題材にした作品が多い。